外来
脳神経外科
休診・代診
- 2024年12月05日(木) 脳神経外科 (午前):山下→大塚
- 2024年12月07日(土) 脳神経外科 (午前):井谷→山下
- 2024年12月14日(土) 脳神経外科 (午前):井谷→塩見(診療開始9時30分~)
- 2025年2月01日(土) 脳神経外科 (午前):井谷→休診
受付時間
午前診 08:00~12:00 (診療科目は上記診療表をご確認ください。)
午後診 13:00~16:00 (診療科目は上記診療表をご確認ください。)
- 一部受付終了時間の異なる科目もあります。詳しくはお問い合わせください。
- 急患は24時間受付しています。
予約外来
当院では待ち時間短縮のため、下記の印の科目については予約制を導入しています。
予約優先 | ・・・ | 初診・予約のない再診・急患の方も受付けています。 |
予約診療のみ | ・・・ | 予約された方のみの診療となっています。 |
脳卒中センターニュース
- 2020年10年16日日本脳卒中学会の「一次脳卒中センター(PSC)」認定をうけていますがさらに同学会からの「PSCコア施設」委嘱に承諾しました
- 2020年1年6日>急性期血栓回収術の適応をどう判断するか【医療関係者向け】
- 2019年7年30日WEB 2019年-最近の報告【医療関係者向け】
- 2018年11月16日「第5回 脳卒中にならないための市民公開講座」を開催しました。
- 2018年6月27日脳血管攣縮のステント治療:Lumenate, LOVIT【医療関係者向け】
- 2017年12月7日DAWN Trial: 血栓回収術時間適応拡大か!【医療関係者向け】
- 2017年2月9日2017 ABC-WIN Seminar 脳動脈瘤塞栓用最新器材ニュースNo.2017-3 FD【医療関係者向け】
- 2017年2月8日2017 ABC-WIN Seminar 脳動脈瘤塞栓用最新器材ニュースNo.2017-2 WEB【医療関係者向け】
- 2017年2月7日2017 ABC-WIN Seminar 脳動脈瘤塞栓用最新器材ニュースNo.2017-1 pCONus【医療関係者向け】
- 2016年12月9日脳卒中治療の大変革―血栓回収術とt - PA
- 2016年5月17日片側顔面痙攣のボトックス®治療【患者さん向け】
- 2016年5月16日プラーク栓子飛散防止層付き頚動脈ステントの将来は?【医療関係者向け】
- 2016年2月27日2016 ABC-WIN Seminar:脳動脈瘤・血管内治療用の最新器具【医療関係者向け】
- 2016年2月23日2016 ABC-WIN Seminar:動脈瘤の血栓化と破裂 Part 1 【医療関係者向け】
- 2016年1月17-22日2016 ABC-WIN Seminar R.Chapot: ステント回収術について【医療関係者向け】
- 2016年2月10日朝日新聞出版 手術数でわかるいい病院2016「最新の脳腫瘍・脳動脈瘤手術」特集
- 2015年10月18日第2回「脳卒中にならないための市民公開講座」
- 2015年10月1日たけだメディカルニュースvol.15(脳神経外科特集号)
- 2015年10月KBSラジオ すこやか健康相談「くも膜下出血と脳動脈瘤」
- 2014年12月6日第1回「脳卒中にならないための市民公開講座」
- 2014年9月KBSラジオ すこやか健康相談「脳卒中のうちでも脳梗塞について」
- 2014年1月19日近未来の動脈瘤・血管内治療
患者さん・ご家族のために
康生会武田病院 脳卒中センターならびに脳神経外科では、患者さんならびにご家族のために、診断治療を行っている疾患について、ご理解を深めていただくために、随時ホームページに記事を掲載(下の目次のリンクをクリックして下さい)してゆきます。ご利用ください。
目次
診療方針
脳神経外科では、生命の根源である中枢神経系と脊髄に対する外科的治療を扱っています。診断面では、非侵襲または低侵襲の、CT、MRI、MRA、DSA、経頭蓋ドップラー、血管エコー検査などによる術前後、または術中モニターによる評価を行い、放射線科、検査科、院内各科の協力を得て、総合的に評価、判断し正確かつ詳細な診断に努めています。治療法の選択には神経機能予後を重視し、生体への侵襲を最小限に抑え、かつ最大の効果が得られるように努めています。そのため当院脳神経外科の経験はもとより、最新の大規模臨床研究を中心とした臨床研究発表や、コンセンサスの得られたガイドライン内容を各患者さん、各疾患にてらし合わせ、最適な治療を行っています。
疾患の治療に際しては、患者さん及びその家族に充分理解していただけるよう、疾患の原因、手術と手術以外の治療法、起こりうる合併症、一般的治療前後の経過などについて説明し、インフォームドコンセントを行っております。疾患の種類によっては、複数の治療方法があり、患者さんよりセカンドオピニオンを求められる場合は、最もふさわしいと思われるそれぞれの専門医に情報提供を行い、直接意見を伺ったりできるように紹介しております。
脳神経外科治療法について、多くの知見の蓄積、ならびに手術支援機器の発達で、手術の技術的進歩には著しいものがあります。当院では、最新の手術用顕微鏡の導入をはじめとして、最新の超音波吸引手術装置、最新の神経内視鏡、電気凝固装置、術中超音波画像診断システム、電気生理学的モニターの導入などにより術中の安全性を一層高めています。また進歩の著しいカテーテルを使用した血管内治療も、当科では経験豊富な医師が担当しており、安全性の高い低侵襲治療が可能です。術後の管理は最新のモニターを有するSCU(脳卒中ケアユニット)ICCU(集中治療室)にて多数の医療機器を使用し、重症患者や術後の管理を行っております。
1. 脳血管障害
脳血管障害専門の脳卒中センター(SCU)が設置されており、専門的に診断治療を行っています。
急性期診断にはCT、MRI、MRA、DSAなどの検査を緊急に行い、緊急手術を含めた治療を24時間365日行っています。特に迅速な治療を要するクモ膜下出血や脳内出血の重症例では積極的に、迅速な救命処置あるいは手術を行い、根治的治療を行っています。
脳梗塞急性期ではt-PAを使用し、また順次、緊急にカテーテル検査を行い閉塞部位の血栓を溶解あるいは除去して再潅流治療を行い脳梗塞の進行を最小限にとどめています。脳梗塞の治療は一刻でも早いほうがいいので、発症を疑った場合にはすぐに来院してください。
脳ドックで見つかった血管病変や脳卒中の予防を目的とした外科的治療には、頚動脈エコー、脳血流ドップラー検査などで脳循環動態を総合的に評価し、慎重に治療手段を選択しています。その際にはインフォームドコンセントを重視し、国内外の臨床試験の成績やガイドラインを元にした説明を行い、最終的には患者さん自身で治療法の選択をしていただいております。特に頚動脈高度狭窄病変では、病変の性質や患者さんの全身状態を考慮して手術的療法と血管内治療、内科的治療を選択しています。術後や病態の程度が軽い患者さんは定期的に頚動脈エコーや脳血流検査などの非侵襲的手法により検査を行い、外来診療において疾患の進行程度と予防的効果の成果を評価しています。
頭蓋内血管の狭窄性病変で脳血流が減少している場合は、脳卒中ガイドラインに従い、頭蓋外の血管を頭蓋内の血管と吻合する、EC-ICバイパスを行います。
脳動脈瘤では、個々の症例により治療すべきかどうか、また治療法の選択が異なるので多くの術前検査のデータを総合的に判断して決めています。特に未破裂例では動脈瘤自体の破裂の可能性と破裂した場合の神経障害、生命に及ぶ危険性や患者さん自身の年齢、全身状態さらに手術の危険性を考慮し、インフォームドコンセントを重視して治療を行っています。治療法には開頭術によるクリッピングと血管内治療の両方がありますが、当科では両方のエキスパートがいますので、個々の患者さんに最適な選択を行っています。
2. 脳腫瘍
単に脳腫瘍といっても脳腫瘍には様々なものがあり、CT、MRI、DSAはもちろんのこと、個々の患者さんによって、それぞれ特別な検査を必要とします。総合的かつ慎重な評価を行い正確な診断に心掛けています。
外科的切除術は治療の基本であり、手術用顕微鏡を用いて、より安全で正確な腫瘍摘出が可能となっています。低侵襲手術を行うため、最新の超音波吸引手術装置(CUSA)、電気凝固装置、ハイスピードドリル、術中超音波システム、術中電気生理モニターなどの機器を活用しています。
また、ある種の脳腫瘍は切除だけでは不充分で、放射線療法、化学療法などを組み合わせた集学的な治療法が必要です。
放射線治療は従来の放射線療法だけでなく、腫瘍に焦点を当てた定位放射線治療装置である、ガンマナイフ、サイバーナイフ、中性子捕捉療法の適応や治療の相談及び専門的知識を通した紹介及び治療の参加を行っています。
3. 頭部外傷
交通事故、転落事故、転倒事故は頭部外傷の最も多い原因ですが、高齢者の外傷が増加しています。当科では、1次救急から3次救急まで対応しています。緊急検査はCT、MRIを迅速に施行し、重症度にあわせて緊急開頭術、穿頭術を行っています。
4. 三叉神経痛、顔面けいれん、(機能的脳神経外科)
三叉神経痛や片側顔面けいれんが脳神経外科治療で治癒することをご存知の方は少ないと思います。三叉神経痛では一側の顔面のビリッとする痛みが繰り返しておこります。顔面けいれんも一側の顔面表情筋がひきつったように収縮し、これが繰り返して起こります。どちらも症状がひどい時期と緩解している時期がありますが、原因は頭蓋内で神経が脳血管などによって圧迫されていることで起こります。この圧迫を外科的に解除してやれば完治します。原因がわからずに悩んでおられる方は受診してください。当科では多くの症例を治療しています。
5. 脊髄、末梢神経疾患
変形性脊髄症や椎間板ヘルニア、神経絞扼症候群など脊髄神経や末梢神経の圧迫による手足のしびれ、痛み、麻痺などの症状も積極的に治療を行っています。診断はMRI、MRミエログラフィーや筋電図、神経伝達速度測定など非侵襲的検査を行っており、脊髄造影、椎間板造影のような侵襲的検査は最小限にしています。また、手術は手術用顕微鏡を用いて行っています。
診療体制
非常勤医師
山中 利之
井谷 理彦
大塚 亮太朗
中嶋 広太
山下 陽生
若林 拓也
当施設の特徴
日本脳神経外科学会専門医認定制度指定訓練施設
日本脳神経血管内治療学会研修施設
救急医療
24時間365日入院は常時可能で、緊急に対応できる検査、開頭手術を含む治療が可能です。
特に脳卒中急性期、頭部外傷では到着後直ちに治療が可能です。さらに提携病院で発生した救急患者に関しても担当医師がモービルに同乗し、移動の際の急変に対応できるようにしています。また、救急隊の教育と実践を目的に講義や症例の検討会を行っています。
診療内容の評価
入退院、術前、術後検査をマニュアル化したクリニカルパスを導入しています。これにより患者さんの入院生活での治療を計画的に行うとともに検査内容や手術内容の説明をスムーズに行っています。またこれにより、検査の見落としや事故を未然に防いでいます。現在、脳血管撮影にクリニカルパスを作成して、医療の標準化を進めており、順次脳卒中の手術(CEA、ステント、未破裂動脈瘤など)や他の手術に対しても標準化を目指しています。
平成11年7月に脳神経外科が開設され、それと同時に無菌的脳外科手術室が稼動し、術後感染症は最小限に抑えています。平成25年4月からは脳卒中センター(SCU 6床)を新設し、脳血管障害の治療をさらに重点化しています。診断治療の総合的評価として脳神経内科と合同でカンファレンスを開き、問題点を明らかにしています。患者さんのプライバシー保護を充分に行った上、退院サマリーをまとめて、まれな症例や治療上困難であった症例は学会に発表しています。
MRSAなどの院内感染を防ぐため多くの対策をしています。具体的には抗生物質の使用制限、患者さんの隔離、ガウンテクニックを施行し、院内感染を防ぐため各病室のドアには散布用消毒液を用意し、出入りの際には必ず散布するようにしております。
さらには重症患者や術前後の患者、免疫力の低下している患者には特に注意してMRSAの発生を防いでいます。またMRSA保菌者が発生した場合は、なるべく隔離を行って重症患者の入るICUやリカバリーより離しています。
診療実績
2023年1月~12月までの実績
手術疾患名 | 症例数 | ||
---|---|---|---|
開頭手術 | 脳腫瘍 | 髄膜腫 | 1件 |
転移性脳腫瘍 | 0件 | ||
その他 | 2件 | ||
脳動脈瘤 | 破裂 | 2件 | |
未破裂 | 5件 | ||
脳内出血 | 8件 | ||
外傷性頭蓋内出血 | 3件 | ||
その他 | 6件 | ||
脳動静脈奇形 | 1件 | ||
穿頭術 | 72件 | ||
シャント手術 | 9件 | ||
脳血管内手術 (Wade test,BTOは除く) |
脳動脈瘤(破裂) | 15件 | |
脳動脈瘤(未破裂) | 13件 | ||
硬膜動静脈瘻(spinal DAVF含まず) | 1件 | ||
腫瘍塞栓術(頭頚部病変含む) | 6件 | ||
頚動脈ステント術 | 16件 | ||
頭蓋内外動脈血行再建術(CAS含まず) | 10件 | ||
急性再開通療法 | 32件 | ||
脳血管攣縮治療 | 7件 | ||
神経内視鏡手術 | 7件 | ||
その他 | 32件 | ||
合計 | 248件 |
臨床研究のテーマ
- 脳血管障害の血管内治療の開発
- 脳血管障害の3D-CT、血管エコーの評価
教育計画
臨床研修医及び日本脳神経外科学会の専門医を目指す研修医、医師はすべての手術と術前術後の患者管理に参加して、それらを習熟するとともに、脳血管撮影、血管内手術、ミエログラフィーなどの脳神経外科検査手技は全例に術者あるいは助手として参加し、手技の習得を目指しています。
臨床研究は、脳神経外科関連の全国学会、脳神経外科地方会、脳血管内治療学会などに積極的に発表を行っています。これらの発表データは学会誌に投稿しています。
将来計画
1. 低侵襲手術の開発
従来の方法と対比させながら血管内治療の適応を広げてゆき臨床データを集める。脳腫瘍、脳動静脈奇形に対してはradiosurgery、血管内手術の応用により、機能温存手術を目指す。
椎間板ヘルニア手術などは神経内視鏡の応用、経皮的椎体形成術(PVP)などの低侵襲手術を目指す。
2. 医療標準化による治療の効率化
治療法のばらつきを無くし標準化することで各治療間の合併症、予後の違い、医療費について検討する。また、要求があればカルテの開示に応じるとともに、カルテ内容も一般に分かりやすくするように努める。
医療内容はインターネットを通じて情報公開し、e-mailなどで意見を取り入れる。
3. 脳死臓器提供施設
脳死患者の発生時にはドナーカードと臓器提供の意思を確認し、臓器移植医療に積極的に参加する。そのために脳死判定をマニュアル化し、デモンストレーションを行っていつでも対応できるようにしている。
4. EBMの開発
エビデンスを立証すべく臨床試験に積極的に参加し、治療法の確立に努める。
5. 介護医療への参加
慢性期患者の介護のために地域のかかりつけ医、リハビリ施設、訪問看護、老健施設と連携を密に行い、相互交流のために、連絡通信、症例検討会などを行う。
臨床研究への参加について
当院では、医学の発展に貢献するために、様々な臨床研究を行っております。また、新薬や既存の薬、治療法などの有効性を判定する臨床治験にも参加をお願いすることがあります。
これらの臨床研究や臨床治験は、患者さんまたはご家族の自由意志によって参加をお願いしております。もちろんご参加いただけない場合でも、以降の診療における不利益は一切ございませんのでご安心ください。
患者さんに参加をお願いする臨床研究、臨床治験については、主治医などから、その内容について事前に十分な説明を行います。
既に診療を行っている患者さんが参加する臨床研究(いわゆる後ろ向き研究)については、全ての患者さんやご家族に参加のお願いを伝えることが困難ですので、このホームページの掲示をご確認ください。臨床研究で使用する情報は厳重に管理され、研究目的のみで利用されます。それぞれの患者データは匿名化され、検査結果や診療情報は統計学的なデータとして処理・解析されるため、個人を特定できることはありません。
診療データの利用を望まない場合は、当院脳神経外科までお知らせください。