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「第5回 脳卒中にならないための市民公開講座」を開催しました。
医療者と市民が一緒になって、脳卒中の予防・治療・寄り添い方を考える。
康生会武田病院は11月10日、下京区のしんらん交流館大谷ホールで「第5回 脳卒中にならないための市民公開講座」を開催しました。本企画は、当院の医師や管理栄養士、薬剤師、そして地域の開業医の先生など、脳卒中の治療に関わる専門家が集まり、市民の方と一緒になって脳卒中への対応を考えていく企画です。
当日は、90名の方が集まり、熱心に講演に耳を傾けておられました。
冒頭、挨拶に立った八木秀雄院長代理は、「当院が考える治療や予防は、院内だけに留まるものではありません。病気の実態や予防法、治療についてお知らせすることで、少しでも生活改善を図っていただければ、脳卒中予防につながるのではないかと考え、市民公開講座を開催しています」と趣旨を説明しました。
つづいて、「お蔭様で5回目を迎えることができました。今日は食事やリハビリなどの講演もありますので、皆さんの生活改善のヒントになると考えています。質問コーナーもありますので疑問に感じることを出してください」と、会場に呼びかけました。
公開講座は3部構成で、第1部・第2部は講演です。演者は参加されている方の世代に合わせ、懐かしい芸能人の罹患例を紹介したり、普段の食事で簡単に出来る脳卒中予防のワザを披露するなど、工夫を凝らした講演を行いました(※)。
第3部は講演者、座長を務められた先生が集まり、「脳卒中にならないために」と題しシンポジウムを行いました。シンポジウムは参加者から事前に寄せられた質問や会場からの質問に登壇者が回答する形式で進められ、参加された皆さんは真剣な表情でメモをとっておられました。
「急性硬膜下血腫の発症で1ヵ月間、意識が戻らない。今後、少しでも意識が戻ってこないものでしょうか」とご家族からの不安の声が寄せられると、参加された皆さんも司会者も難しい表情となりました。しかし、登壇者が「時間経過で良くなったケースもあるので諦める必要はありません。声をかけてあげたり、手をさすることが脳への刺激となります。大変ご心配でしょうが一緒に寄り添ってあげるのが良いと思います」と質問者さんを励ますと、参加された多くの方は表情を和らげて何度も頷いておられました。
終了後も登壇者には次々と質問が寄せられ、「来て良かったです」との声を幾つも頂きました。康生会武田病院では、今後も様々な疾患をテーマとした市民公開講座を開催してまいります。市民の皆さんの声を直接、お聞きしながら、一緒になって地域の健康増進に努めてまいります。
※講演の座長・講演者は次の通りです。
<第1部>
〇石川 光紀座長(石川医院 院長)
●脳血管障害からみた認知症
八木 秀雄(康生会武田病院 脳神経内科 院長代理)
●脳卒中後のリハビリテーション
久保 洋昭(十条武田リハビリテーション病院 脳神経外科 部長)
●くも膜下出血
定政 信猛(康生会武田病院 脳神経外科 部長)
<第2部>
〇青木 淳座長(青木医院 院長)
●食事に楽しみは欠かせない
村上 英都子(康生会武田病院 管理栄養士)
●脳卒中にならないための服薬のコツ
小西 梓(康生会武田病院 薬剤師)
●脳血管障害に対する脳血管内治療
山名 則和(康生会武田病院 脳神経外科 特任部長)
●脳ドックでわかる脳の病気
滝 和郎(康生会武田病院 脳卒中センター長)