外来
心臓血管外科
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受付時間
午前診 08:00〜12:00 (診療科目は上記診療表をご確認ください。)
午後診 13:00〜16:00 (診療科目は上記診療表をご確認ください。)
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- 急患は24時間受付しています。
予約外来
当院では待ち時間短縮のため、下記の印の科目については予約制を導入しています。
予約優先 | ・・・ | 初診・予約のない再診・急患の方も受付けています。 |
予約診療のみ | ・・・ | 予約された方のみの診療となっています。 |
診療方針
十分なインフォームドコンセントのもと、患者さんの満足度を第一に考えた最善の治療方法を模索し、質と結果にこだわった手術をさせていただき、患者さんの「健康寿命」の延長に少しでも貢献したいと考えております。
各疾患別に当科の治療方針を以下にお示しします。
①虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)について
最近では、糖尿病や慢性腎不全に伴う重症の冠動脈疾患が増加しています。患者さんの負担を考え、場合によっては人工心肺を用いない冠動脈バイパスも施行していますが、心拍動下での手術はバイパスの血管吻合の質が低下し、将来の「健康寿命」が短縮するとのデータが欧米では出てきています。そのため、当院では質の高いバイパスの血管吻合と遠隔期におけるバイパスの高い開存性を目指し、人工心肺を用いた冠動脈バイパス術を基本としています。人工心肺を使用することにより、術後の脳合併症や腎機能低下などが心配されますが、十分全身の術前評価を行えば、当院では冠動脈バイパスの術後合併症は非常にまれで、バイパスグラフトの開存率はほぼ100%です。
②弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症や大動脈弁狭窄症など)
弁膜症につきましては、高齢の方、特に80歳以上の方の大動脈弁狭窄症に対する手術が非常に増加していますが、全例が元気に退院されています。年齢の数字よりも、生活が自立されておられれば、90歳以上でも手術は可能と考えています。また僧帽弁閉鎖不全症につきましては積極的に弁形成術を行い、人工弁を用いない手術を施行しています。僧帽弁閉鎖不全症単独の場合は全例に形成術を完遂できています。
③大動脈瘤(急性大動脈解離や大動脈瘤破裂など)
胸部大動脈瘤では、当院では7割の方が急性大動脈解離の症例です。通常急性大動脈解離の手術での死亡率は10-20%前後と高率ですが、この5年間はわたくしが手術させていただいた患者さんの手術死亡率は5%未満です。特に急性大動脈解離や大動脈瘤破裂の場合は緊急手術を要しますが、当院では、心臓血管外科医および臨床工学技士が毎日当直しており、24時間手術ができる体制を整えています。
腹部大動脈瘤については、最近ではステント治療も増加傾向ですが、開腹手術は術後長期の成績が安定しており、手術による人工血管置換術を基本方針としておりますが、全例合併症なく退院されています。もちろん高齢の方で全身状態が不良な場合にはステント治療もさせていただきますが、高齢の方でも身のまわりのことが自分でできる方には開腹での治療をお勧めしています。 大動脈瘤破裂による緊急手術例でも90%以上の方が元気に退院されました。
④末梢血管(閉塞性動脈硬化症)
末梢血管の動脈硬化に伴う重症下肢虚血症例も増加傾向ありますが、循環器内科の専門医と密に連携し血管内治療を組み合わせた最善の治療を選択しています。
診療領域
心臓病や血管の病気の中で、お薬などの内科的治療法で改善が得られない、あるいは限界がある患者さんやはじめから外科手術の方が確実で治りも早いという患者さんが対象になります。疾患で言うとほとんどすべての心臓病、血管の病気が含まれます。
心臓 | 虚血性心疾患 | 狭心症・心筋梗塞・心破裂・心室中隔穿孔・乳頭筋断裂 |
---|---|---|
心臓弁膜疾患 | 大動脈弁閉鎖不全/狭窄・僧帽弁閉鎖不全/狭窄・三尖弁閉鎖不全/狭窄・感染性心内膜炎 | |
先天性心疾患 | 心房中隔欠損症・心室中隔欠損症・動脈管開存症 | |
心臓腫瘍 | 粘液腫 | |
大動脈 | 胸部大動脈瘤・腹部大動脈瘤・胸腹部大動脈瘤・急性大動脈解離 | |
末梢血管 | 閉塞性動脈硬化・肺動脈塞栓症・急性動脈血栓症・深部静脈血栓症 | |
不整脈 | 心房細動・心室性頻拍症・房室ブロック |
症例数・治療・成績などについて
令和5年4月~令和6年3月 手術総件数61件(うち全麻56件)
虚血性心疾患 | 3件 | |
---|---|---|
弁疾患 | 11件 | |
大動脈手術 | 胸部大動脈 | 24件 |
腹部大動脈 | 9件 | |
末梢血管手術 | 8件 | |
開胸術 | 47件 | |
非開胸術 | 14件 |
当科の特色
最近では、糖尿病や慢性腎不全に伴う重症の冠動脈疾患が増加し、患者さんによっては人工心肺を用いない冠動脈バイパス術を施行していますが、当院では質の高い冠動脈吻合と遠隔期におけるバイパスの高い開存性を目指し、人工心肺を用いた冠動脈バイパス術を基本としています。
弁膜症につきましては高齢の方、特に80歳以上の方の大動脈弁狭窄症に対する手術が増加していますが、全例が元気に退院されています。また僧帽弁閉鎖不全症については積極的に弁形成術を行い、僧帽弁閉鎖不全症単独の場合は全例に形成術を完遂できています。
胸部大動脈瘤では、7割の方が急性大動脈解離の緊急症例ですが、それにも拘わらず、手術死亡は低率です。
腹部大動脈瘤につきましては、最近ではステント治療も増加傾向ですが、開腹手術は術後長期の成績も安定しており、手術による人工血管置換術を基本方針としております。手術後はみなさん合併症なく退院されています。また大動脈瘤破裂による緊急手術例でも90%以上の方が元気に退院されました。
末梢血管の動脈硬化に伴う重症下肢虚血症例も増加傾向にありますが、循環器内科と密に連携し血管内治療を組み合わせた最善の治療を選択しています。