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第4回京滋骨を守る会講演会が開催されました

2014/11/29 レポート 医仁会武田総合病院

骨折による寝たきりや介護など社会問題  骨の健康と予防について考える

 

20141129-1.jpg寝たきりや要介護の原因の多くが大腿骨の骨折などによることから、骨の健康や転倒防止などについて考える第4回「京滋骨を守る会講演会」(京滋骨を守る会主催、公益財団法人骨粗鬆症財団後援)が1129日、京都市下京区のシルクホールで開かれ、約400人がメモをとるなど熱心に聞き入りました。

 

講演に先立って骨の研究者として知られる「京滋骨を守る会」理事長の森田陸司・医仁会武田総合病院院長が、「当会では、骨粗しょう症による骨折や治療中の患者さん、家族の皆さんへのサポートや一般の方への啓発、骨の研究者や食に関わる管理栄養士の研修などに取り組んでいます。
日本は世界一の長寿国ですが、介護が必要な高齢者の増加など不健康な状態では意味がなく、生涯を自分の足で立って行動できるよう、専門医の研究発表を実践してもらいたいのです」と挨拶しました。


 

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第1部は『今日(京)からはじめる転倒予防』と題して、筑波大学人間総合科学研究科の山田実准教授が講演。
山田先生は、「今、2025年問題が言われています。戦後第一次ベビーブームの団塊世代が75歳になり、超高齢社会をどう乗り切るかが深刻な事態になり、個人個人が、いつまでも元気な人生を送ることが求められています」と強調するとともに、つまずいたり滑って転倒することによる骨折防止のために

・周りの状況を見極める判断力や目を大切にする

・床などにナイロン袋や不必要なものを置いておかない

・可能な範囲で筋肉を鍛えておく

・大豆や魚などの蛋白質を摂取する―など、普段からの身近な取り組みについて訴えました。

 


休憩時間を利用し、武田病院グループの康生会クリニック健康運動指導士の今井優科長がイスに座ったままでもできるストレッチや、全身の運動法を指導。
会場の全員が片足を抱えたり、背伸びをするなど、楽しそうに体を動かしていました。

 


第2部は国立長寿医療研究センター病院の原田敦院長が、『筋肉から骨を守る』と題して講演。原田院長は、寝たきりになる恐れが強い転倒などによる大腿骨骨折は1987年から5年ごとに増えつづけ、5万4千人から14万8千人になっている現状を指摘し、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)にならないための運動習慣、骨粗しょう症になった際の速やかな治療への移行を呼びかけました。

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質疑応答に移り、講演の山田准教授、原田院長、森田院長、京都医療センターの中村孝志院長らが、会場から寄せられた骨折などの治療についての体験や質問に、丁寧に応えました。