武田病院グループについて
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武田病院グループのSDGsへの取り組み
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能な社会の実現を目指す世界共通の目標です。
2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として2015年9月、150を超える国連加盟国による国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。アジェンダは、17のゴール・169のターゲットから構成されています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、武田病院グループは、持続可能な開発目標(SDGs)に対し、経営理念と基本方針・環境方針に沿って積極的に取り組んでおります。
武田病院グループは、京都府下、京都市内を中心に健診、医療、福祉・介護、医療関連会社を含む70を超える施設を擁し、予防医療から福祉介護にいたる総合医療関連サービスを提供しております。世界有数の観光都市京都において、歴史と伝統を背景に、「Bridge the Gaps(橋をかけよう)」の経営理念のもと、人々の健康で文化的な暮らしを支え、地域に密着したサービス提供を目指しております。職員数4,508名、病床総数1,592床(令和4年4月現在)、グループの基幹病院である武田病院(下京区384床急性期)、武田総合病院(伏見区500床急性期)を中心に、9病院(1介護医療院)11クリニック、1健診施設、2老人保健施設、グループホーム、特別養護老人ホーム、訪問看護・訪問介護、訪問リハビリ、デイサービス、居宅介護支援、地域包括支援等において充実したサービスの提供を行います。
Bridge The Gaps「ブリッジ・ザ・ギャップス(橋をかけよう)
私たち職員は、「信頼と意思疎通」を基本に、患者さんの健康管理・治療・療養等にチーム医療で支援する事で地域社会への貢献と信頼される病院を目指します。
患者さんの人格・価値観を尊重し良質な医療を平等に提供します
すべての患者さんが、治療や検査等を受けるにあたり、人格・価値観を尊重し、相互の信頼・協力関係の下で良質かつ平等な医療を行います。
患者さんの意思を尊重し立場に立ってわかりやすく説明をします
治療や検査等については、患者さんの立場に立って十分な情報提供と意思疎通を行い、理解と合意を得られるよう患者さんの意思を大切にします。
個人情報・プライバシーを厳守します。
患者さんの個人情報やプライバシーは厳格に保護します。
コンプライアンスの順守
医療から福祉介護に係る社会的責任を果たし真に社会から信頼されるグループを目指し、職員一人ひとりが、コンプライアンスを意識し、インテグリティを持って⾏動することを求め、各種法令を踏まえたコンプライアンス遵守およびガバナンス体制の整備を推進します。
教育制度
患者さん、利用者さん、職員、一般の人々に対して、「かけがえのない生命を守る、かけがえのない医療を提供する」ために、「かけがえのない人間」になれるようソフト、ハードの面から学びの場、実践の場を広く提供します。また、外国からの実習生も積極的に受け入れ技能移転を支援しています。
就学資金制度
学生や職員に資金を提供する制度を設け、医療・介護職を目指す人を年間で約130人支援しています。
職員のキャリア支援
各職種に合わせてキャリア形成のための研修を支援しています。
雇用
高齢者・障害者・外国人を含む全ての男女の雇用および働きがいのある労働環境の実現を目指しています。
また、ワークライフバランスを推進し、仕事と家庭の両立を支援しています。
女性が活躍する職場
病院・施設を問わず、ライフイベントに合わせて女性が、活躍できる環境とサポート体制が充実しています。
京都府における雇用の創出
職員4,589名の多様性のある人材雇用により、京都府内に密着したサービスの提供を行っております。
環境
1.省資源・省エネルギーの推進
保健・医療・福祉・介護活動及び関連活動における消耗品の省資源化、再生化を図り、資源循環型社会の形成を推進します。
再生可能なエネルギーの導入、省エネルギーの推進により二酸化炭素の排出を抑え、脱炭素社会の実現を目指します。
具体的な取り組み
当グループは1997年に武田病院健診センターでISO14001を認証取得して以後、毎年、システム拡大し2007年度までにグループの主な病院、施設、14施設まで認証拡大した、この実績と10年間のシステム運用が定着したことから、グループ全施設において「自己宣言」での活動へと移行し現在も継続しています。グループ(医療法人財団 康生会・医療法人医仁会・医療法人財団 医道会・医療法人宮津康生会・社会福祉法人 京都悠仁福祉会・宇治武田病院・木津屋橋武田病院介護医療院)
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通常の火力発電所からの電力(総合)効率は約40%程度といえますが、現在、各施設で稼働中のコージェネレーションシステムの総合効率は75%~80%と高く維持されています。医仁会武田総合病院は1995年から天然ガスコージェネレーションを積極的に導入し、現在、CGS3台(300Kw)を運用、武田病院はCGS2台(200Kw)、宇治武田病院はCGS2台(400Kw)、十条武田リハビリテーション病院では、CGS1台(100Kw)を設置し、発電に伴う熱エネルギーを空調、給湯に利用し、省エネ、CO2削減、電力需要のピークカットを行っていましたが、現在、グループの熱源設備をガス設備から電力設備へのエネルギー変換を図っています。また、大型CGSの運転を排熱回収運転から、電力系統への調整電力としてVPP事業への参入、電力ピークカット、停電時のBCP対応を中心とした運転に変更しています。
また、小型CGSは京都悠仁福祉会で3施設(加茂の里・ヴィラ山科・城陽市立東部デイサービスセンター)・その他、(北山武田病院・稲荷山武田病院・木津屋橋武田病院介護医療院・医仁会武田総合病院・いわやの里)合計12施設で設置しています。
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ヒートポンプ(エコキュート)は空気中の熱を取り込み、空調の冷暖房や給湯に利用します。熱の運搬に必要な電気エネルギーの3倍以上の熱エネルギーを利用でき大きな省エネ、CO2削減が出来ます。グループでは、宮津武田病院・北山武田病院入院棟・ヴィラ城陽で、オール電化施設として給湯は夜間電力利用によるエコキュート(自然冷媒による夜間蓄熱)により省エネを行っています。その他、いわやの里、木津屋橋武田病院介護医療院、加茂の里、鳳凰槇島では給湯の一部をエコキュートにより省エネを行っています。
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トップランナー機器とは大量に使用される機器、エネルギー使用量の大きい機器、エネルギー効率の向上が図れる機器の3点の条件を満たす機器を基準として大きなエネルギー消費効率の向上を図っています。グループ施設の空調機、エアコンは常にトップランナー機器の選定を原則として、国の補助事業、改修工事を実施しています。また、残存するフロンガス使用の空調機入替を積極的に実施しています。(全施設)
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LED照明は従来の蛍光灯に比べ50%以上のエネルギー消費が削減され、点灯時間40,000時間と蛍光灯の約3.3倍の寿命があります。グループ施設の照明はLEDを基本として、現在、Hf照明も利用しています。また、手術室の無影灯や患者さんの枕灯等の医療用にもLEDを導入しています。新設、改修工事等では、Hf照明も含め可能な場所はLEDに変更し、また、人感センサー、デイライト等も利用し、省エネを図っています。(全施設)
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トップランナー変圧器は従来型の変圧器損失と比べて40~60%の省エネ効果が得られます。グループでは新築、増築、設備改修工事に合わせて、常にトップランナー変圧器を使用しています。また、PCBを含む変圧器の入替を利用してトップランナーに入れ替えています。(全施設)
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BEMS(ビル・エネルギー管理システム)は施設で消費されるエネルギーを可視化し、データの蓄積・分析による最適なエネルギー管理を目指すシステムで、武田病院では設置後3~5%程度の省エネ効果が達成できました。グループでは他にいわやの里でのデータの蓄積・分析から全施設への波及効果を得ることができました。
また、宇治武田病院、武田病院画像診断センター、ヴィラ城陽では、コントロールパネルにて全てのエネルギー量を一元化表示し、他施設ではデマンドカット、デマンドコントローラを用いて電力消費量の表示とコントロールを行っています。
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電気自動車は走行段階ではCO2を発生しないエコカーですがバッテリー充電用の電力消費をハイブリッド車CO2排出量と比較すると約30~40%のCO2削減と言われています。グループでは車両による排ガス削減は、エコカー(電気自動車、電気自転車)の導入を中心に進めていいます。北山武田病院では電気自動車とEVステーションを導入し、災害時や電力会社の停電、電気設備点検時等に、病棟の照明、コンセント等の一般電源に、電気自動車から電力を供給しています。
福祉施設での電気自動車利用は白寿で使用、また、グループの訪問介護、看護ステーションでは、今までの原付バイクから電気自転車への導入を優先し、現在50台(56%)を電化しました。
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タケダメディカルフーズサプライセンターは隣接する宇治武田病院と兼用で、BCP対策として連続使用可能な200KWの防災用発電機(CGS)2台を導入、また、地下水の利用として井戸(防災井戸)を設置し、電気、水の二重化を行っています。熱源の省エネ対策としてコージェネレーション(CGS)の廃熱を利用していましたが、熱源を高効率ボイラーに戻し、CGSは非常用電源としての利用に変更しました。空調は高効率GHP,EHP、その他、Hf照明、トップランナー変圧器、省エネ洗浄機を利用しエネルギー削減を図っています。センターではオール電化厨房とし、業務用排水設備には浄化装置を設置し排水の基準値を維持しています。
2.廃棄物の3R(減らす、再使用、再資源化)の推進
保健・医療・福祉・介護活動及び関連活動によって発生する廃棄物の3Rを推進します。購入段階から再使用、再資源化可能な材料等を取り入れ、廃棄物の減量化を図ります。また、医療廃棄物の安全処理・廃棄については、厳重に管理します。
具体的な取り組み
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グループでは廃棄物の計量を原則として、各エリアで廃棄物の減量、削減に取り組んでいます。活動を通じて3Rの取り組みによりリサイクル量の増加とともに一般廃棄物は大きく減量しました。しかし、医療材料のディスポ化、感染対策の強化により、毎年、感染性廃棄物は増加傾向にあります。
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廃棄物管理票に基づき分別の徹底を図り、可能な限り3Rを実施しており、使用済みのダンボール箱等、不要物になるようなものは可能な限り持ち込まない、持ち込ませない、また、業者による持ち帰りを原則としています。院内で発生する廃棄物は個人情報に配慮しながら分別し、本、雑誌、機密書類、雑紙等の一般廃棄物はリサイクルしてます。厨芥廃棄物は、福祉施設での生ごみ処理器で肥料を作成し、プランターで使用する等行っていますが、グループ全体では動物の飼料、肥料としてリサイクルしています。
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グループでは人間の生命維持に不可欠な水を意識し、病院、施設で使用する消毒液、洗剤、検査廃液等の下水への排出量を削減しています、また、環境負荷軽減のために消毒方法、消毒液の種類変更を行っています。しかし、どうしても削減、変更できない消毒液の下水への排水には中和装置を設置し、病院の下水槽に排出される化学薬品を含んだ排水を中和し、常に公共下水のPH排水基準を遵守しています。
(武田病院・医仁会武田総合病院・宇治武田病院・十条武田リハビリテーション病院・精華町国民健康保険病院)
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浄化槽は水の汚れとなるBOD(生物化学的酸素要求量)の高い固形物、有機物質を曝気槽等で沈殿・浮上・濾過・微生物による分解により浄化し、きれいになった処理水を消毒して放流します。ヴィラ城陽では、生活排水を浄化槽(地下設置)にて処理し、自然(河川)に返しています。
3.安全性・快適性の推進
自然災害・人災等に対応した地域社会との連携、BCPによる施設の保健・医療・福祉・介護活動の継続的改善を図り、医療消耗品、薬品、食料の備蓄、エネルギー供給の多重化等を含む安全確保、及び事業活動による汚染の予防と緑化等、施設環境の改善、快適性を推進します。
具体的な取り組み
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医仁会武田総合病院・武田病院・宇治武田病院・十条武田リハビリテーション病院では、BCP対応として電気・水の二重化を図っております。一方、冬でも暖かい井水は冬の給湯エネルギー量を軽減できます。また4病院では災害時には血液透析施設としての機能維持と防災井戸として地域の人々の飲用水を確保することができます。
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武田病院・宇治武田病院ではBCP対応として防災認定を受けている天然ガスコージェネレーションシステム(CGS)を導入しております(武田病院:100kW 2台、宇治武田病院:200kW 2台)。この設備は常時は常用発電機として機能し、電力ピークカットに利用、また地震等の災害時においては防災用発電機として機能します。稼働エネルギーは防災認定の得られる中圧配管からの天然ガスであり、震度7程度の地震においても継続発電が可能です。
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ガラスとガラスの間に空間があることにより、大きな断熱性が得られ空調負荷が軽減され省エネとなり結露対策にもなります。また、遮音効果、紫外線遮断効果も得られます。武田病院、いわやの里、精華町国民健康保険病院、白寿、十条武田リハビリテーション病院、京都認知症総合センター、城陽市立東部デイサービスセンター、宇治武田病院、木津屋橋武田病院介護医療院、宮津武田病院では窓にペアーガラスを導入しています。また、数施設で二重窓や遮熱フイルムを導入し外気熱負荷を遮断し省エネを図っています。
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オストメイト対応トイレとは事故や癌などにより、ストーマ(人工肛門・人工膀胱人工肛門)を設置した人用のトイレです。主な病院(武田病院・医仁会武田総合病院)にはオストメイト対応トイレを設置しています。
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自然光を取り入れることは省エネのみならず、利用者さんにとって太陽の動きから、1日の生活リズムを整える等の大きな効果があります。特に宇治武田病院は全ての一般病床ベットから、直接、自然光の取り入れと外部景色が見られる構造となっています。また、グループでは多くの施設で中庭を設置し、緑化と採光、癒しの空間を提供し利用者さんに安らぎを与えています。
4.環境広報活動の推進
環境方針・目的の全職員への周知徹底及び施設利用者、地域社会、利害関係者等とのコミュニケーションを目的とした情報提供、環境広報活動を推進します。
具体的な取り組み
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屋上緑化や花壇による効果として、利用者さんや従事者へのやすらぎ感の向上、ストレスの軽減、心身のリフレッシュ効果等が得られます。 屋上設置の花壇は武田病院、宇治武田病院、加茂の里、城陽市立東部デイサービスセンターに設置されており、また、その他多くの施設で植栽、花壇、緑を取り入れ緑化を図っています。
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駐車場に導入した植物や土壌で大気浄化、太陽熱の吸収、放熱の緩和を図ります。宇治武田病院、城陽市立東部デイサービスセンター、タケダメディカルフーズサプライセンターでは駐車スペースに可能な限り芝を植えた緑化駐車場です。
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京都市・京都府地球温暖化対策条例による実施項目対応結果から、医療法人財団 康生会では、3期(連続9年)のCO2削減、重点項目の成果に対して、京都府、京都市から表彰を受けています。
宮津武田病院では、オール電化に改修し、電力利用合理化優良表彰を受けています。
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医療法人財団康生会並びに医療法人医仁会は、京都市・京都府地球温暖化対策条例に基づく事業者排出量削減計画制度においてその取組が評価され、第四計画期間(令和2~令和4年度)の終了に伴い表彰されました。
京都市地球温暖化防止条例:
(特別優良事業者表彰)医療法人財団康生会
(優良事業者表彰) 医療法人医仁会京都府地球温暖化防止条例:
(優良事業者表彰) 医療法人財団康生会
(優良事業者表彰) 医療法人医仁会
武田病院グループ理事長 武田 隆久 環境方針書 No.4 2022年4月1日