新着情報

  1. トップ
  2. 広報・読み物
  3. 新着情報
  4. 京都新聞朝刊 医療のページ 武田病院 不整脈治療センター長 垣田 謙「不整脈」

京都新聞朝刊 医療のページ 武田病院 不整脈治療センター長 垣田 謙「不整脈」

2021/09/30 メディア 武田病院グループ

※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

kakitadr.jpg「不整脈」 不整脈疾患は早期発見が大切

武田病院
不整脈治療センター長 垣田 謙

 

症状は。

心臓の拍動である脈が乱れた状態で、脈が速くなる頻脈と、遅くなる徐脈の大きく2種類に分けられます。また脈が飛ぶ期外収縮というタイプもあります。頻脈では動悸(どうき)が最も多く、脈が速くなりすぎると、息苦しさ、倦怠(けんたい)感、目まいやふらつきなどが出ることもあります。自覚症状が出にくく、血栓ができて脳梗塞になって気付くこともあります。徐脈では、脈が遅くなるため脳や全身への血流が低下し、目まい、ふらつき、運動時の息切れ、深刻なケースでは意識を失います。このように、症状は多岐にわたり個人差があります。

検査や診断は。

発作性に不整脈が出た場合、来院時に問題が見つからないことが多々あるため、24時間心電図検査や携帯型心電計を使用し、発作時の心電図波形を記録することが大切です。また、心臓のエコーで基礎的な心疾患を、採血でホルモンの異常を調べます。原因が見つからない場合、カテーテルを用いた電気生理検査や、植込み型心電計などを行うこともあります。

治療、予防は。

薬物療法、カテーテル、ペースメーカー治療などがあります。抗不整脈薬は副作用が強いものが多く、心房細動をはじめとする頻脈性に対し、心臓にカテーテルを挿入して原因となる筋肉を焼灼(しょうしゃく)するカテーテルアブレーションを積極的にお勧めします。徐脈性は、ペースメーカー植込みを行いますが、体の表面に機械が見えないリードレスペースメーカーも登場し、選択肢が増えています。高血圧、疲労やストレス、飲酒が誘因になるため、生活習慣を整え、定期検診や検脈の習慣化が予防や早期発見に有効です。正常な脈拍は1分間に60~80回。安静時に100回を超えることがあれば注意しましょう。