新着情報

  1. トップ
  2. 広報・読み物
  3. 新着情報
  4. 京都新聞朝刊 医療のページ 宇治武田病院 循環器内科部長 林 秀樹 「心房細動」

京都新聞朝刊 医療のページ 宇治武田病院 循環器内科部長 林 秀樹 「心房細動」

2019/11/28 インフォメーション 武田病院グループ

※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


2019.11.28hayashidr.JPG宇治武田病院 循環器内科部長 林 秀樹 「心房細動」

不整脈の一種、早期に治療を

心房細動とは。

不整脈の一種で、脈拍が乱れ、心臓の働きが悪くなることで心不全を引き起こしたり、血栓ができやすくなるため心原性脳塞栓症などのさまざまな合併症を引き起こします。有病率は60代で1%、70代で2%、80代で3%ですが、潜在患者数はさらに多いと予想されています。また、加齢が大きな原因で高齢化に伴い今後増加する可能性のある疾患です。高血圧や糖尿病などの生活習慣病や肥満も関連していることが明らかになっており、早期発見、早期治療をすることで症状を抑えることができます。

症状と治療について。

症状は、胸がどきどきする、苦しいなどが挙げられます。ただ、症状が短期間で終わり自覚症状がないまま進行する方も多いです。治療は、合併症を未然に防ぎ患者の命を守るために、まずは血栓ができないように血液をさらさらにするための抗凝固薬を使用します。心房細動自体に対しては、アブレーション治療用のカテーテルを心臓に挿入し、異常のある部分を焼き切る手術を行います。高齢で手術が難しい方は薬物療法を行います。自分に合った治療法を医師に相談しましょう。

日頃の注意は。

普段から自分の脈拍を取ることが重要です。携帯のアプリや脈拍計を使用して測ることもでき、長時間測定する脈拍計や貸出型もあるので、必要な方は医療機関に相談し、何か異常があればすぐに専門医に受診してください。心房細動は再発することが多く、症状を引き起こす時間が長ければ長いほど再発率も高くなります。生活習慣を整えるよう心掛けましょう。飲酒やタバコは控え、寝不足やストレスをためこみすぎるような環境は避けてください。一汁三菜を基本とした食生活や適度な運動ををすることも大切です。