すこやか健康相談 医仁会武田総合病院 脳神経外科 部長 川西 昌浩 「高齢者のせなかの病気について」
2018/01/10 インフォメーション 武田病院グループ
※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。
高齢者のせなかの病気について
医仁会武田総合病院 脳神経外科 部長 川西 昌浩
高齢者の背中の病気でおおいのは?
圧迫骨折、狭窄症、などです。
圧迫骨折、狭窄症、などです。
背骨は、積み木を積み上げたようになってできているのですが、その一つの積み木がへこんだようになる骨折です。「いつのまにか骨折」とか宣伝されるように、ケガがなくてもおれることがある骨折なのです。
圧迫骨折の症状はどのようなものですか?
先ほど申しましたように、知らないまに折れていることもあるのですが、普通は 急に腰痛が起こります。とくに寝返りや動くたびにいたいという特徴があります。逆にそれまで元気であったご高齢のかたが急に「こしいた」を言い出したら、まずこれです。
圧迫骨折の治療は?
コルセットを巻いて体を固定すると多くの場合痛みがよくなってきます。 どうしても痛みが続くときは セメント治療という治療を行うこともあります。
狭窄症とはどんな病気ですか
腰骨の中には足へ下りていく神経が走っているのですが、この神経が通る経路が狭くなってくる病気です。高齢になればなるほど増えてくる病気です。
狭窄症ではどのような症状がでますか?
立ち続けた時や歩いたときに、お尻や足にしびれが出始めてつらくなる。 かがんで休憩したらまたなおって歩けるようになるけど、またしばらくしたら出るというのが、一番多いです。
狭窄症の治療は?
症状が強くて日常生活が困るようになれば、手術をすることもあります。 手術といってもボルトやネジを入れたりせず、小さい傷から顕微鏡でみて狭くなった部分をそっと広げてあげる手術です。手術当日から歩けます。