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すこやか健康相談 医仁会武田総合病院 糖尿病センター 副部長 髭 秀樹 「糖尿病について」

2017/12/13 インフォメーション 武田病院グループ

※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


糖尿病について

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医仁会武田総合病院 糖尿病センター 副部長 髭 秀樹



糖尿病にならないためには甘いものを食べなければよいのですか?

血糖値というのは、血中の糖分というよりも血中のエネルギーと捉えて頂いた方がよいと思います。どんなものを食べても、エネルギーとして利用するには、基本的にはブドウ糖の形になります。甘いものに限らず、糖質とされるものが多いと血糖値があがるスピードが早いのは確かですが、糖質をとらず、代わりにタンパク質を沢山摂取しても、エネルギーとして利用する際にはブドウ糖の形に加工されますので、糖質だけを減らせばいい、ということにはなりません。

糖尿病は太ったヒトがなるのですか?
「私は痩せているので心配ないのでは?」と思う人もおられると思いますが。

血液中にあるエネルギーは、インスリンというホルモンの働きで吸収されたり利用されたりします。太っているヒトはエネルギーが過剰にあって利用しきれずに血中のエネルギーが高いままになりがちですから、血糖値が上がる、つまり糖尿病に至る可能性は高くなります。けれど痩せていてもインスリンの作用が落ちていれば、血中のエネルギーが吸収されないのでそんなに食べていなくても血糖値は高くなります。実際に、糖尿病が悪化してインスリン作用が落ちてくると、体重はむしろ減少します

糖尿病になるとやはり薬が欠かせないのですか?

さきほどもお話しましたように、インスリンの作用が落ちていて必要なエネルギーを吸収できないという場合には、体にエネルギーを染み込ませないといけませんから、しっかり食事を摂って吸収させるために薬が必要です。
ただ必要以上のエネルギーを摂取していて、その結果として血糖値が上がっているという場合には、余分なエネルギーをさらに薬で体内に押し込んで、太ったり、エネルギー過剰になります。いわゆるメタボが万病のもと、ということは最近言われていますが、無理に押し込んでメタボを悪化させる、ということになりかねないわけです。ですので、まずはご自身の活動に見合う、丁度いい量の栄養をちゃんと採れているか、が第一です。もちろん少なくてもいけないと思います。
活動してカロリーを消費する量はひとそれぞれだと思いますので、どのような毎日を送ってらっしゃるかを医者や病院のスタッフに教えていただくことも重要になります。私たちの病院でも、どんな暮らしをされているかお聞きした うえで、そのヒトそれぞれができる範囲の食事量や摂取のタイミング、あるいは運動などの消費を増やすことをご提案できればと考えています。