「第8回京滋骨を守る会講演会」を開催しました
2018/11/22 インフォメーション 医仁会武田総合病院
「夢を持つことが骨や心を強くする」
心の在り様や生活習慣の改善、定期検査の重要性を学ぶ
第8回「京滋骨を守る会講演会」(主催:認定NPO法人京滋骨を守る会、後援:公益財団法人骨粗鬆症財団)が11月17日、京都市上京区のKBSホールで開催されました。当日は280人を超える参加者が集まり、骨の病気やその予防につながる運動、食事など生活習慣の改善法について学びました。
冒頭挨拶に立った医仁会武田総合病院の森田陸司院長(京滋骨を守る会理事長、骨粗鬆症財団監事)は、「設立から7年を迎えられたこと、皆さんの温かいご支援に心から感謝申し上げます」と謝意を表明し、「本会は骨粗鬆症・運動器疾患を予防し、骨粗鬆症による骨折を防ぎ、自立した健康寿命を延ばすことを目的としています。皆さん方、患者さん方を中心とした企画で健康増進を図ってまいります」と同会の意義を語るとともに参加者に京滋骨を守る会への参加協力を呼びかけました。
第1部は、医療法人愛広会新潟リハビリテーション病院の山本智章院長(新潟骨を守る会会長)が、「骨粗鬆症対策:骨から始まる健康長寿」と題し、講演を行いました。山本院長は、ドイツなど欧州の研究者を日本に招いた際、高齢の中居さんが畳から手もつかずに立ち上がる様子を見て驚いた例をあげ、「生活習慣の変化で寝たきりの生活が増えている」と運動器が重要であることを指摘。運動器とともに骨折をしないための食事を意識すること、骨密度検査を定期的に行うことの必要性を解説しました。
続いて、武田病院グループ 康生会クリニック健康運動指導士の今井優科長が健康体操を実演。会場の座席を利用した片脚立ち体幹運動などの健康運動を笑いを交えながら参加者全員で行いました。
第2部は、名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科の下方浩史教授(名古屋学芸大学健康・栄養研究所所長)が、「健康長寿を目指す生き方」と題し講演しました。下方教授は、長寿で有名な"きんさんぎんさん"を取り上げ、ぎんさんの娘の4姉妹の健康長寿の秘訣を調査したことを説明しました。
さらに下方教授は、「4姉妹は毎日よく喋ります。お喋りをするとき、前頭葉の血流量が増えています。前頭葉は生命に必要な機能を司るとともに、生き甲斐を感じるところでもあります。人は生き甲斐を持つことが一番大事で、夢を持つことが骨や心を強くします」と語りました。
その後、登壇した医師や歯科医師、栄養の専門家らが寄せられた質問に答える質疑応答が行われました。会場からは、骨粗鬆の治療薬についての質問や、歯科治療に関わる質問、また講演スライドで登場した猫についての質問などが飛び交い、笑い声が絶えない楽しいコーナーとなりました。
講演の終了後も登壇者に質問を投げかける参加者が多く、皆さんの健康意識の高さが伺えました。