ナーシングメッセージ

その時々の想いに寄り添う

昨年、梅の実りの時期にご縁があり、希望する緩和ケア病棟に就くことができました。
日々症状が変化する患者さんやご家族との関わりの中で、今まで何気なく過ごしてきた「時間」の貴重さを改めて実感しています。

初秋のある日、患者さんの娘さんより、「気分転換に父親を外に連れて行きたい」と相談がありました。患者さんの安全
安楽を考慮し、ベッドのまま病院の玄関口へ。ベッドの周囲には、娘さんとベッド柵にやっと手が届くほどの背の二人のお孫さんが付き添い、「よいしょ!よいしょ!」と声を 掛け合いながら一生懸命にお手伝いする姿がとてもほほえましいひとこまでした。

玄関口に到着すると、お孫さんたちが飛び交うトンボを見つけ無邪気に走り出し、「走ったら危ないで 」とおじいちゃんとしての一言。お孫さんたちの「は〜い」という返事が返ってくると患者さんの表情が緩み、その光景を微笑みながら眺めておられた娘さん。何気ない祖父と孫との日常生活の一場面ですが、患者さんやご家族にとっては想い出に残る大切な時間だと思います。これからも患者さんやご家族の思いに耳を傾け、残された療養生活の中での「小さな喜び」を見逃さず、その時々の想いに寄り添い、時間を大切に関わっていきたいと思います。

稲荷山武田病院 緩和ケア病棟
菱田 恵子



 

たけだ通信116号より(たけだ通信をみる

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