ナーシングメッセージ

看護職の復職・キャリアアップ支援/「たけだ通信」106号より

武田病院グループでは、看護職の復職・キャリアアップ支援を目的に関係団体と連携した復職支援セミナーや施設見学会を開催してきました。
8月22日に北山武田病院ではじめての復職支援セミナーを開催しました。

<プログラム>
●医療情勢と看護の動向について
●看護技術演習(採決・シリンジポンプの取扱い)
●電子カルテについて
●アロマハンドマッサージ
●中途採用者・・復職者との交流

①職場の雰囲気を感じてもらう
②参加者の希望を反映した技術演習項目とする
③情報交換の時間を十分に取って不安の軽減を図る
など、工夫された内容となっていました。
3名の参加者からは『休職している間に、真空採血管や用具等ずいぶん変わっていて不安でしたが、手順や指導方法が整っており、経験談も聞けて、より安心につながった』『早く復職したいと思った』という嬉しい感想が聞かれました。
1名が採用に繋がり、追加申込みに応えて第2回目を12月に実施する予定です。

稲荷山武田病院の「緩和ケア病棟見学会」は、10月24日に開催され、4名の参加者がありました。
病院の概要や緩和ケア病棟開設までの経緯について、対象となる症例、入院までの説明と同意、個別性を尊重したケア計画やそれを実践できるチーム体制等について丁寧な紹介がありました。
QOLを尊重するための設備、自然の恵みや季節感、行事を大切にした心遣いが感じられました。

食をいかに楽しむか

栄養科の協力のもと、氷菓、温度の違う飲み物やスープ等を常時用意されたキッチンを見学した参加者からは、『私の家族にもこんな環境で過ごしてもらいたかった』『現場で看護を実践されている看護師さんのお話を直接聞くことができ、大変感動し、尊敬いたします。』『人の役に立つという初心を思い出し、再び看護の仕事に携わりたいという気持ちが強くなりました。参加して良かったです。』とのコメントがありました。

緩和ケア病棟で働くということ

私たちは、一人一人の患者さんのこれまでの人生、果たされてきた役割などの背景にも思いを馳せ、食に対してできる限り希望を叶え、日々の葛藤、心の揺れに耳を傾けご家族と共に寄り添っていくようにしています。大変なこともありますが、患者さんや同僚から学ぶことの多いやりがいのある職場です。振り返りの場やメンタルケアがとても大切だと実感しています。


勤務する職員の想い

緩和ケア病棟で働くということ

集中ケア認定看護師の活動報告

2013年より3名の集中ケア認定看護師を中心に口腔ケアの改善に向けた活動をしています。
現状をふりかえると、これまでの方法では気管内挿管中の患者さん(人工呼吸器装着中)の口腔ケアは、複数の物品と人員を必要とする上に、患者さんにとっても負担が大きく、VAE(人工呼吸関連事象)のリスクが大変高い方法であることがわかりました。
そこで、私たちは学会やセミナーに参加して新たな知識を得た後に、検討を重ね、VAE発生を予防するために2病院間で以下の4点を統一することにしました。

●口腔内のケアは、スワブを用いた方法に変更する
●口腔内の保湿に留意する
●ヘッドアップ30度の体位調整を行う
●体位変換前には必ず吸引を行う

現在、ケア方法の標準化、各施設内での教育を行っていますが、だれが実施しても確実で安全、そして、効果的で効率的(業務改善)な口腔ケアの実践を目指して活動を継続していきます。

集中ケア認定看護師の活動報告

今後も私たちは、重症の患者さんが1日も早く回復できるよう、超急性期の段階から、対象にとって今一番必要なケアは何かアセスメントする力を高める教育訓練を継続していきます。
そして、連携を図りながらケアの質向上に貢献できるような実践・活動の幅を広げていきたいと思っております。

康生会武田病院 大塚 直子
医仁会武田総合病院 小片 俊輔
医仁会武田総合病院 岸川 志穂

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