2022/09/30レポート
新型コロナウイルスのワクチン追加接種について
この春から夏にかけては、通院中の方の家族やリウマチ患者さん自身が感染なさることもありました。免疫抑制薬を使っている患者さんや高齢の患者さんもおられましたが、幸いに抗ウイルス薬などの治療で回復なさっています。この一週間、京都府内の感染者数がやっと1000人を下回るようになり、ちょっと胸をなでおろしています。
さて、4回目の追加接種を受けたまたは予約している方がいる一方で「受けるかどうか迷っている」方もいますね。
リウマチ専門医の所属する日本リウマチ学会は、膠原病・リウマチ性疾患をもつ患者さんは重症化するリスクが高くなる可能性があること、治療によっては抵抗力が弱っている方が多いこと、以上を踏まえた上で年齢や合併症を考慮し接種するかどうか主治医に相談しましょう。という趣旨の指針を出しています(新型コロナウイルス(COVID-19)と新型コロナワクチンについて(患者様向け情報/一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR)(ryumachi-jp.com))。
3回目接種までに副反応が辛かったという方は、解熱剤(アセタミンフェンを使うことが多いですが、普段使っているイブプロフェンやロキソプロフェン・ロキソニンでも良いでしょう)や水分摂取の方法などをお話ししています。少なくとも体調は整えて、翌日は休息できる日程にして接種にのぞみましょう。最終的にはご自身で選択することになりますが、当院のリウマチ患者さんには追加接種を受けるよう勧めています。副反応が辛かったから4回目は受けるかどうか迷うという方は、主治医に相談してみましょう。
今日は9月最終日ですが既に京都市内でもオミクロン対応のワクチン接種が始まっているようです。従来のタイプのワクチンで4回目を受けたという方もがっかりする必要はないと思います。オミクロン株に対応していないワクチンであっても、入院が必要になるような重症化を防ぐ効果は9割程度あることが報告されています。命を守る上で重要なことは、肺炎や低酸素になってしまう(重症化)ことを防ぐことですから。
リウマチ科医長 駒野 有希子