お知らせNews
10月から再開しているプログラムの一つが、ピアサポートの場「オレンジドアノックノックれもん」です。
Zoomも活用したオンライン相談会で繋がりを何とか維持しながらも、やはり対面でのお話や相談の希望も多くありました。再開以降は、人数制限もあり参加希望に添えないケースもある中で開催継続しており、先日の開催では定員の問題で参加をお断りしたFさんには自宅からZoomで参加してもらい会場の皆さんと雰囲気や会話を共有してもらうハイブリッド方式の「オレンジドアノックノックれもん」も開催出来ました。
今後も状況を見ながら開催方法も工夫し、今までの繋がり、また新たに出会いを求めてくださる方とのご縁が途絶えることなく広がっていけるようサポートいたします。
そのように多くの方に参加頂けていない「オレンジドアノックノックれもん」ですが、その中での話題や会話、特に私は本人テーブルの対応に終始することが多いので、認知症本人が語られていたことなどを、ここで一部共有できたらと思います。
記録抜粋(当事者相談の担当されている 伊藤さん 以外の方のお名前は伏せさせて頂きました。)
自分は軽度認知症と言われている。認知症と言われてショックだった半面、軽度と言われてほっとした、まだ何とかなるという気持ちもある。そのなかで、今すごく不安というか苦痛に感じていることがある。伊藤さんの言う「不安を持たないように覚えておく必要のあることは妻に預ける。」という方法は理解できる。自分も町内のことや妻も知っている内容のことであれば任せたり頼んだりすることで、不安を取り除いてきた。ただ先日クラス会の幹事の役回りが回ってきた。そこは自分しか知らない友人や環境であり妻に託すこともできない、でも段取りを間違えたら忘れてりしたら取り返しがつかない、そう考えると不安で、不安が苦痛になり、その場を避けようとするようになった。でもその場は昔からの友人であることも会って自分の病気のことを全てではないが少し話すことができて、少しだけ不安を軽く出来た。今度は町内会でもそのようにした方が良いのかなと思うが、町内などは親しい人や近い人は伝えても理解したりともすれば助けてくれるかもしれない。でもそのひとつ外側にいる人は蔑視したり尾ひれ背びれがついて悪いうわさが回るのでないかと心配になり言えない。どうすれば良いか悩んでいる。
自分は北海道から京都に来たこともあり、昔からの知り合いでない分助かっている面もあるかもしれないが、同じマンションや新しく会う人には必ず自分が認知症であると伝えている。もし知り合いや親しい方と話したり交流したりしている中で、話題が認知症などになり「認知症にだけはなりたくないよな~」とその人が言ったとして、後で伊藤が認知症であったと聞いたり知ったりしたら、すごく申し訳ないとか、嫌な気持になるかもしれないので、相手を傷つけないためにも伝えている面もある。
伝えることで離れていく人もいると思う。でもその人たちは嫌であったり不気味に思って離れていくのではないのでないかなと思う。どう接すればよいかわからないから距離を置いてしまうのでないかな。そうであれば、こう接してもらえたら嬉しいということが伝われば離れたままや蔑視するようなことはないと思う。自分も困っているけど、周りの人もきっと困るんだと思う。自分がもし認知症の人に対して接するときに良かれと思った言葉かけなどが「あわれみ」や「同情」と思われてしまったらどうしようという気持ちもわかる。
自分は認知症だけど、何もできない人と思われることだけは絶対に嫌だと思っている。だから伝えたいと僕自身は思っている。
などなど、もっと多くの語らいがありますが、すべては掲載しきれません。
伊藤さん夫婦は「ピアサポート(仲間同士の支えあい)」しかできないと仰りますが、今回のやりとりからも「ピアカウンセリング(仲間による相談支援)」の要素も十分に備えつつあると思います。
次回は12月9日(水)14:00~16:00 です。(参加者多数にて事前申し込み終了)
またその次は本来であれば第4水曜日になりますが、当方の都合により12月24日(木)に振替開催させて頂きます。(あと2名ほど参加可能です)
いずれも参加料は無料です。参加希望やお問い合わせにつきましては下記連絡先までお願いいたします。皆さまとの出会いを楽しみにしております。
【電話】0774-25-1125(カフェ直通)
0774-25-1110(クリニック予約や相談等)
【メール】 cafehoou@takedahp.or.jp