私が福祉の仕事を選んだきっかけは、親友からのアドバイスがあったからです。
ちょうど勤め先の閉店が決定し、今後どうするか悩んでいました。その時に介護職員として活躍している親友から高齢者福祉の仕事について話を聞く機会が増える中で、過去に妹が障害者となり葛藤した経験から、何か活かせるものがあるかもしれないと感じたことです。
しんどいよりも難しいと感じるとの表現が近いのかもしれません。
利用者の想いを考慮しながら介護事業所として提供できるサービスには限りがあるという面です。年齢を重ね様々な病気や心身機能の低下を受け止めながらも、自分らしく生きたいと願うご利用者の望みだけでなく、支えているご家族様の状況や希望も併せて考慮しなければなりません。そこを多職種共同で考えてサービス提供につなげることがやりがいでもあります。
ご利用者やご家族様が安心・安全に日常生活を送るためには、知識や技術はもちろん必須です。しかし実際にご利用者と関わる中で私達職員に求めている想いとは、自身が抱えている病気や心身機能の低下、生活状況に対する不安な気持ちを理解して欲しいといったものが強いと感じています。100%理解は難しいかもしれませんが、少しでも不安が和らぐように思いやりの心を忘れずに寄り添えるように努めています。
福祉業界と聞くと様々なイメージを思い浮かべられると思います。ひとりの方の日常を支える仕事は良い面ばかりでなく、厳しい面も多々あるのが現状です。
日々ご利用者やご家族、一緒に働くメンバーとの関りの中で多くの価値観に触れる機会があることは、とても貴重な経験です。きっかけは何であれ、まずは福祉業界に一歩、足を踏み入れてみませんか。