毎日のちょっとした運動で、皆様の健康な生活をサポートいたします。 さあ、生き生きライフを目指して、体を動かしましょう!
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医仁会 疾病予防センター 健康運動指導士 鈴木 喜也
平成25年3月に厚生労働省が「健康づくりのための身体活動基準2013」を公表しましたが、みなさんご存知でしょうか?これは安全で疾病予防に有効な運動や生活活動を広く国民に普及することを目的としています。今回のポイントは「運動基準」でなく、「身体活動基準」であることです。なお、この基準は健康な方を対象としたもので、病気をお持ちの方は主治医や運動の専門家と相談してから始めることをおすすめします。
■身体活動不足が死の危険因子に
平成9年と平成21年の平均歩数の比較では、15歳以上の男女とも約1000歩減少(男性8202歩↓7243歩、女性7282歩↓6431歩、各約10分の身体活動に相当)しています。また世界保健機関は高血圧、喫煙、高血糖についで身体活動不足を全世界の死亡に対する危険因子の第4位と位置づけており、歩行減少による身体活動不足は注意が必要です。
■身体活動を増やすメリット
身体活動とは、安静にしている状態よりも多くのエネルギーを消費する全ての動作を指します。それは、日常生活における労働、家事、通勤・通学等の「生活活動」と、体力の維持・向上を目的とし、計画的・継続的に実施される「運動」の2つに分けられます(図参照)。健康のために30分歩くのも、買い物で30分歩くのも体を動かしていることに違いはありません。また、今より毎日10分ずつ長く歩くようにするだけで糖尿病、心臓病、脳卒中、がん、ロコモティブシンドローム、うつ、認知症の予防に有効との報告があります。
その為、運動と生活活動を含めた身体活動を増やすことが大切です。
■身体活動の目標(表参照)
身体活動の目標は、18~64歳では3メッツ(歩行など)の身体活動を毎日60分、65歳以上では強度を問わず(横になったままや座ったままを除く)身体活動を毎日40分行うことがすすめられています。また18~64歳の方は、週60分の息が弾み汗をかく程度の運動を加えることもすすめられています。
■10分多く動く工夫
どう始めればいいか分からない、以前にも運動していたけど長続きしなかったという方には「+10(プラス・テン)」の取り組みがおすすめです。これは (1)気づく (2)始める (3)達成する (4)つながるの4つから構成されています。
『気づく』
自分の生活を振り返り、体を動かす機会や環境を振り返りましょう。万歩計等を用いて、今の生活でどの程度の歩数があるかを知ることも大切です。
『始める』
少し歩幅を広くして歩いてみる、地域のイベントに参加してみる、テレビを見ながら筋トレやストレッチを行ってみるなど、無理なくできることから始めましょう。
『達成する』
達成しやすい目標設定を行い、段階的に身体活動量を増やしましょう。現在、一日の平均歩数が8000歩未満の方は1000歩(約10分)ずつ増やしていきましょう。
『つながる』
家族や仲間と動くことで継続率が高まります。また自分の足で元気に動ける喜び、楽しさや体力向上の効果をみなさんで共有しましょう。
(参考)厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xple.html
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