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Iru miru 健康通信 北山武田病院 皮膚科医長 岡本 奈都子「ニキビに関するQ&A」

2024/10/31 メディア 武田病院グループ


※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。


okamotodr.jpg北山武田病院 皮膚科医長 岡本 奈都子
「ニキビに関するQ&A」

 ニキビとは?

 ニキビ(尋常性ざ瘡)は、毛穴で皮脂の分泌が盛んになったり毛穴の出口がつまったりすることで、毛穴に皮脂がたまってしまうことから始まります。この状態を「コメド(面ぽう)」(白ニキビや黒ニキビ)と呼びます。コメドはアクネ菌の発育に適した環境になっているので、コメドの中で菌が増殖し、炎症を引き起こします(赤ニキビや黄ニキビ)。炎症のあるニキビをそのままにしておくと、毛穴のまわりの皮膚も壊されてしまうので、ニキビ痕(あと)として残ることがあります。

 ニキビにはどんな治療がありますか?

 保険が適用される塗り薬として、コメドの形成を抑えてニキビ肌を改善させる過酸化ベンゾイル製剤やアダパレン製剤、炎症部位の赤ニキビや黄ニキビに効果のある抗菌剤があります。ニキビの状態によっては抗菌剤の飲み薬や漢方薬、イオウ外用剤、面ぽう圧出処置が効果を示すことがあります。また保険適用外ですが、アゼライン酸含有クリームやケミカルピーリングも有効な治療法として行われています。塗り薬によっては、長期間継続して塗ることで効果がでるものや、時に刺激反応が出るものがあり、ご自身にあった治療薬を使用しましょう。

 ニキビ痕は治せますか?

 ニキビ痕の赤みや凹みにはレーザーが良い適応となります(保険適用外)。1回の治療で改善するものではなく、根気よく治療を続けることが大切です。

 日常生活で気をつけることは?

 日本皮膚科学会のガイドラインでは、1日2回の洗顔が推奨されています。基礎化粧品は、低刺激性、ノンコメドジェニックテスト済み、かつ保湿性のあるものを使用することをお勧めします。睡眠不足は皮脂分泌が促されるため、ニキビ悪化の原因となります。規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとるようにしてください。またストレスも皮脂の分泌を高めますので、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。特定の食べ物とニキビとの因果関係は明らかになっていません。バランスのよい食事を摂るようにしてください。