「第25回武田病院グループ糖尿病市民公開講座」を開催しました
2017/09/08 インフォメーション 武田病院
■第25回武田病院グループ糖尿病市民公開講座
200人が糖尿病の最新治療と予防について研修
第25回「武田病院グループ糖尿病市民公開講座」が9月3日、〝知っ得!役立つ!糖尿病の治療、最新情報〟のテーマで京都市下京区のメルパルク京都で行われ、これまで最多の200人の患者・家族など市民の皆さんが、糖尿病の最新の治療と予防などについてメモをとるなど学び合いました。
講座に先立って、武田病院グループ糖尿病医療連携会議代表の葛谷英嗣顧問が、「患者さんやご家族にとって、糖尿病についての間違った知識を放っておくことほど困ることはありません。服薬や食事療法など長く続けて行かなければいけないし、ご家族とともに注意をしていただかないといけません。正しい知識を実践されるよう、学びの一日にしてください」と挨拶。基調講演Ⅰとして医仁会武田総合病院糖尿病センターの東信之部長からの『糖尿病のお薬の情報をお伝えします』に移りました。
東部長は、「糖尿病であるけれども、健康な人と少しも変わらない日常生活を送り、長寿であることが何よりです」と前置き、腸から分泌されるインスリンの活性を促すインクレチン関連薬であるDPP-4阻害薬が血糖値を下げる薬として、今、最も注目されていることを報告、「最近では、1週間に1回の注射や内服薬でインスリンが分解される薬もできていますので、担当医と話し合ってください」と強調しました。
講演Ⅱとしては、『減らせば減らすだけカラダにいいの?~健康食の秘訣、一緒に考えてみませんか~』と題して、康生会武田病院の山本遥香管理栄養士が発表。山本栄養士は「血糖値を下げるためにやみくもに食事の量を減らすと、ストレスが溜まるばかりでなく、かえって栄養不足になって体に必要な筋肉量が失われます。卵や肉、魚、牛乳や大豆食品などの上質のタンパク質や野菜を摂るように心がけてください」と呼び掛けました。休憩時間を前に運動タイムとして、武田病院の上西貴美子健康運動指導士から「リラックス体操」として出席者と一緒に、家庭で簡単にできるトレーニングに取り組みました。
事前に寄せられた糖尿病の治療や、食生活など日常生活の注意といった質問に答える『糖尿病なんでも相談室~皆様の疑問にお答えします~』が、武田病院健診センターの桝田出所長と、康生会武田病院管理栄養士の清水英都子科長が、司会役兼アドバイザーとして質疑をリードしました。
質問は「家族性の糖尿病で、子供も血糖値が思わしくなく治療すべきでしょうか」については、康生会クリニック糖尿病内科の岩崎新医師は、「2型糖尿病は15歳ぐらいに発症するとされています。専門医か小児科で早目に受診をしてください。ただ、発症しない方も多く、肥満や食生活などに日頃から注意することが大切です」と詳細に説明しました。「ずっと薬を飲み続けていますが、副作用はないのでしょうか」「インスリン注射は永遠に続けないといけませんか」「Hba1c7.6%ですが、インスリン注射も服薬もしていませんがだいじょうぶでしょうか」といった切実な問題も寄せられ、仙水麻紀子看護師主任、十条リハビリテーション病院の安尾めぐみ薬剤師、岡田涼子看護師主任、宮津武田病院の辻真理管理栄養士らから、「インスリンも永遠に用いるわけではなく、血糖値が一定期間改善されれば、食事療法などに重点を置くケースもありますので、主治医と十分相談してください」と丁寧に答えました。