放射線科

Q&A

Q 放射線科医とは。

A

放射線科医の仕事は一般に、１．画像診断、２．IVR（interventional Radiology）、３．放射線治療の３つに大きく分類されます。
当院では、１．画像診断（ＣＴ、MRI、マンモグラフィー、超音波検査）、２．IVRを行っています。
Q メンバーは。

A

当科は滋賀医科大学放射線医学講座から派遣された医師で構成され、現在は４名の常勤医師が勤務しています。
また週に３日、日中または夜間の時間帯に、非常勤医師による画像診断も行われています。
Q どのような患者さんがこられますか。

A

放射線科で行う画像診断やIVRは、すべて他科からの依頼を受けて行っています。
院内だけでなく、地域の開業医さんや他施設からCT/MRI検査が放射線科に直接依頼される場合もあります。
Q どのような診断・治療機器がありますか。

A

CT装置２台（320列、80列）、MRI装置２台（3.0T、1.5T）、血管撮影装置２台、乳房撮影装置１台、デジタル式一般撮影装置３台、デジタル式Ｘ線透視装置２台、ポータブル撮影装置２台、歯科用Ｘ線撮影装置２台、超音波診断装置12台、骨塩定量装置１台
Q 症例件数はどのくらいですか。

A

年間件数は、CT診断約20,000件、MRI診断約8,000件、乳房撮影読影約1,000件、他院 CT／MRI の遠隔読影約3,000件、消化管バリウム造影検査約80件、血管造影（検査＋ IVR ）約50件、非血管系IVR 約20件、腹部超音波検査約300件、乳房超音波検査約50件となっています。
血管系IVRは肝細胞癌のTACE、喀血や各種腹部出血に対する塞栓術、内臓動脈瘤のコイル塞栓術、胃静脈瘤や門脈・体循環シャントの閉鎖術、大動脈ステントグラフトのエンドリークに対する塞栓術などがありますが、症例数は限られています。
非血管系IVRの多くは胸腔鏡下肺切除前のCTガイド下マーキングです。他にCT／超音波ガイド下の生検やドレナージなど、依頼があれば行っています。
超音波検査とその診断は臨床検査技師が行っていますが、腹部や乳房などの超音波検査の一部を放射線科医師が担当しており、その件数を上記にあげています。
Q 臨床研修医・専攻医の研修内容は。

A

臨床研修では、腹部超音波検査をひととおり自分で行い異常所見を見つける段階を目標にしています。
IVRは上級医とともに手技に携わり経験します。CT/MRIは仮の画像診断レポートを作成し、それを上級医がチェックします。
すでに読影済みの症例でレポートを見ずに自分で診断を考え、結果を確認します。
また症例集からさまざまな疾患の典型的所見を学ぶ自己学習もまじえて研修します。
胸部単純X線画像は、CTを見る際に同時に参照する、呼吸器カンファレンスで所見を述べる等で研修します。
専門研修については、当科の場合は滋賀医科大学放射線科専門研修プログラムの中で連携施設として専門研修にあたっています。
Q どのような資格が取れますか。

A

（１）検診マンモグラフィー読影医師（日本乳がん検診精度管理中央機構認定）

研修期間の規程はなく臨床研修医でも取得できます。講習会を受講して試験を受けます。

（２）放射線科専門医、放射線診断専門医または放射線治療専門医（いずれも日本専門医構認定）
放射線科専門医制度は二段階になっています。臨床研修終了後、卒後３年目から「放射線科専攻医」として３年間研修したのち、第一段階である「放射線科専門医」を受験し取得します。
その後、画像診断あるいは放射線治療のどちらかを選び、２年間の専門研修を行ったのち「放射線診断専門医」もしくは「放射線治療専門医」を受験し取得します。
「放射線科専攻医」として研修を始めるためには、いずれかの基幹施設の「放射線科専門研修プログラム」に入ることになります。
滋賀医科大学医学部附属病院放射線科を基幹施設として、当科はその連携施設となっており、プログラムに則り専門研修期間の一部を当院で研修することが可能です。
Q 専攻医修了後の進路・働き方は。

A

放射線科診断専門医を取得後には、専門医として画像診断全般を極めていくか、興味・関心のある領域をさらに専門的に探究していくことになると思います。
具体的には他の診療科と同様に、大学や大学院、大学病院や一般病院、国内外の留学先などで働くまたは研究を行っていく形となります。
さらに放射線科では、フリーランスとして複数の医療機関を掛け持ちしたり、在宅で読影業務を行ったり、また、遠隔画像診断のみを請け負う読影会社を起業したりそこに雇用されたりする場合もあります。
このように自分のライフスタイルに合わせたフレキシブルな働き方ができるのが特徴です。