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たすき掛け研修医 石原先生へのインタビュー

本日は滋賀医科大学のたすき掛けとして当院で1年間研修された石原 大梧先生にお越しいただきました。


——石原先生、先生がCプログラムで当院でのたすき掛け研修を選んで頂いた理由は何ですか。

私は学生時代にいくつかの病院見学に行ったのですが、5年生の時に医仁会武田総合病院に見学に来た際に、研修医1年目の先生方が研修医同士で症例について話し合っている姿を見て、自分もこんな環境で研修が出来たらいいなと思ったのがきっかけでした。

研修医同士がすごく仲が良くて雰囲気もよかったことだけでなく、見学の際に優しくして頂いたこともいいなと思いました。後、志望科があまり決まっていなかったのですが、内科系、外科系どちらも志望する研修医が多く偏っていなかったため、志望が決まっていなくても研修をしやすいと感じて医仁会武田総合病院を選びました。

——ありがとうございます。先生は当院の研修医の先生方の雰囲気をみて、選んでいただいたんですね。当院は研修医の先生方のやる気やチームワークをとても大事にしているので、毎年いい雰囲気で研修をされていると思います。そのような姿を見ていただいて決めていただいて本当にうれしく思います。
ところで来た時にはまだ志望が決まっていなかったということですが、石原先生の今の志望診療科は何ですか。

まだ決まっていませんが、外科系で考えています。

——なるほど。当院の外科系ローテーションでは、1年間でどのようなことを経験できましたか。

手術は全部入らせていただいて、やりたいと思うことを少しずついろいろやらせていただけました。最後の方では、鼠経ヘルニアの前方アプローチ手術について、指導医の監督下でかなりのことをやらせてもらえました。

——なるほど。整形外科はどうでしたか。

整形外科も縫合などはよくやらせていただきましたし、整形外科の専門の機械も触らせていただきました。また、整形外科の外来も週2回見せていただいて、腰痛や術後のフォローなどもたくさん見せていただきました。

——手術だけでなく外来も見せていただいたのはいいですね。内科系を志望する先生にとっても、整形外科の患者さんは数多く見ることになるので、整形外科の外来研修は私も是非お勧めしたいです。
石原先生は、この1年間で手技はどれくらいできましたか。

CVは5-6回、腰椎穿刺も5-6回、挿管も麻酔科以外で2回行いました。胸腔穿刺・ドレーン留置や腹水穿刺もやらせていただきました。機会があったらどの先生も声をかけてくださったので、すごく経験を積ませていただいてありがたかったです。

——それはよかったですね。当院はローテーションしていない診療科の先生からも、手技があるときに研修医にやらせようとしてくださる方が大勢いらっしゃいますので、手技の経験はたくさんできると思います。
石原先生にとって、この1年間で記憶に残る症例はありましたか。

総診で、肺炎・腸炎から急性腎不全に至ってICU入院となった症例を受け持たせていただきました。総診ローテーションの初めの頃で、輸液のオーダーも分からない状態から、日々治療方針を一からすべて相談させてもらって、中心静脈栄養の作り方から循環動態の管理まで指導医と相談しながら自分である程度考えて出せるようになりました。その患者さんが最後、歩いて退院できたのを見て、すごくやりがいを感じることができました。

——無事に退院できてよかったですね。私も研修医の頃に受け持った重症患者さんは、今でも記憶に残っています。初期研修医の頃は症例を受け持てば受け持つほど、考えさせられれば考えさせられるほど、知識をどんどん吸収して成長していくことができると思いますので、指導医の先生に手取り足取り教えていただける総合診療科は皆さんの成長に役立っていると思います。
石原先生は学会発表は、どうでしたか。

私は学会発表はまだできていないのですが、循環器内科の研究会で、EGPA(好酸球性多発血管炎)に合併した好酸球性心筋炎の1例について発表させていただきました。初めての発表なので、スライドの作り方からわからないことも多かったのですが、時間を作って相談にのって頂いたり、当日も会場に来ていただいて、手厚くご指導いただきました。今後、循環器内科の地方会で発表も予定しています。

——お疲れ様でした。私も毎年2-3名の方の学会発表を指導していますが、各科の先生が研修医の先生方に学会や研究会での発表を指導していただいていますね。
石原先生がこれまでの1年間を振り返って、当院での研修はとても大変だったという思い出はありますか。

大変だったのは、総合診療科のローテーション中は、方針を全部考えさせてもらっていたので、休みの日にも気になって病院に来たりしていましたし、その2カ月間はいっぱいいっぱいになって大変でした。しかし、その分すごく勉強になることも多かったです。1年間で忙しい時期もあるのですが、自分の時間がしっかりとれる時期もあるので、バランスの良い1年間を過ごせたと思います。

——ありがとうございます。当院は1年目で総合診療科の研修を終えると研修医の先生方が見違えるように力をつけているのを感じています。忙しい分、しっかり力をつけていらっしゃいますね。
逆に、先生がもう少し勉強したかった点はありますか。

1年目の間は当直は救急対応が主体なのでwalk in患者がなかなかみれなかったので、たすきがけプログラムの方はタイミングがあえば早いうちからwalk in患者さんを見せてもらった方が良かったと思います。

——そうですね。当院の研修医の日当直では1年目は重症患者の救急対応、2年目から幅広い内科系患者の外来対応を学ぶようにしていますが、1年目の先生も希望があれば2年目の当直の役割を担えるように今年度から変更しました。しかし、義務化してはいないので、実際に入られる方は少ないです。私の内科外来にも土曜日にはいつでも入っていいと告知しましたが、石原先生しかご参加いただけなかったですね(笑)。外来研修や当直研修については、1年目からしっかりと研修ができるようにもう少し考えていきたいと思います。
最後になりますが、これから病院見学・就職活動を考えている医学生さん、また、たすき掛けプログラムを考えている学生さんらに、研修病院選びのポイントについて何かアドバイスはありますか。

研修医の雰囲気が病院によっても全然違うので、自分に合う病院を選ぶのが大切だと思います。僕は割と直観の部分が多かったのですが、来てよかったと思っています。

——ありがとうございます。学生さんにも直観を大事にして、研修病院を選んでくださいということでいいでしょうか(笑)。

いいと思います(笑)。

——本日は大変有難うございました。先生の今後のご活躍を心より期待しておりますね。

お困りごとはありませんか?