34.肩が痛い、手もしびれる…それって本当に頚椎症?
『肩が痛いし、手もしびれる・・・ 夜は眠れない!』
このような症状があると、首の病気(頚椎症)や肩の問題を疑うことが多いでしょう。
しかし、実は「リウマチ性多発筋痛症」という病気の可能性もあります。
「自分はリウマチとは無関係」と思っている方も、一度確認してみてください。
今回は、この“隠れた原因”について、わかりやすく解説します。
■ リウマチ性多発筋痛症とは?
この病気は、50歳以上の方に突然発症する「炎症性疾患」です。
どんな症状が出るの?
● 両肩に強い痛み
● 首や腰の痛み
● 手のしびれや違和感
● 夜間の痛みが強く、眠れない
発熱、倦怠感、体重減少を伴うことも。
特に「夜間の強い痛み」が特徴で、これが頚椎症と間違えられやすいポイントです。
どうやって診断するの?
リウマチ性多発筋痛症は、血液検査で炎症のマーカー(MMP3など)の上昇を確認することで診断できます。
さらに、ステロイド薬が劇的に効くことも診断の決め手となります。
■ 治療方法
治療にはステロイド薬(プレドニゾロン10~25mg/日)を使用します。
多くの場合、薬を飲むとすぐに痛みが改善しますが、長期間の管理が必要となるため、専門医による定期的な診察が大切です。
■ こんな時は要注意!
- 50歳以上で急に肩や首、腰の痛みが出た
- 夜間の痛みが強く、眠れない
- 手のしびれや倦怠感、発熱もある
「これは首の病気かも?」と思っていても、実はリウマチ性多発筋痛症だった・・・というケースもあります。
早めの受診と適切な治療で、つらい痛みを改善できます。
参考文献
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低侵襲外科部長 田中 秀一