武田病院グループ理事長 武田隆久
【VOICE】
武田病院グループ 理事長
武田 隆久
武田病院グループ
地域を支える充実した救急医療体制の構築
保健・医療・福祉が一体となったサービスの提供によって、地域住民の方々が安心して毎日を送ることのできる環境づくりに努めている武田病院グループ。「救急医療の崩壊」が声高に叫ばれるなかにあって、グループでは康生会武田病院と医仁会武田総合病院を中心に、地域医療の基本となる救急医療の充実に努めています。
武田病院グループにおける救急医療体制
産婦人科や小児科の閉鎖、救急車の受け入れ拒否などがTVや新聞などで連日、報道されておりますように、現在、日本の救急医療は崩壊の危機に陥っています。24時間365日、昼夜を問わず、緊急もしくは重症度の高い患者さんが運び込まれてくる救急医療の現場は、あらためて指摘されるまでもなく、従前から過酷な状況にありました。一刻を争う患者さんに対して、安全かつ質の高い救急医療を提供するためには、医療設備の充実はもちろんのこと、医師をはじめとするスタッフの充足が不可欠となります。しかし近年では、医科大学の事情や医師の偏在等によるマンパワーの不足から、十分な体制を確保できないために、受け入れを断念せざるを得ない医療機関も増えるなど、救急医療の現場は今まで以上に厳しい局面を迎えております。
このように救急医療を取り巻く環境は年々、厳しさを増してきておりますが、武田病院グループでは現在、康生会武田病院、医仁会武田総合病院、十条リハビリテーション病院、宇治武田病院、指定管理者医療法人医仁会精華町国民健康保険病院の5施設が、救急告示病院に指定されております。年間11000件を超える救急患者を受け入れています。
とりわけ康生会武田病院と医仁会武田総合病院では、それぞれ京都府内における基幹病院のひとつとして、開院以来、救急医療に重点を置いた医療を展開してきました。康生会武田病院においては1979年に民間病院としてはいち早くICU・CCUを設置し、循環器内科や心臓血管外科、脳神経外科、消化器内科をはじめ24時間体制で救急医療を実践しています。京都と大阪をむすぶ第二京阪道路が開通してからは、大阪方面からの患者様の受け入れも増加傾向にあります。現在では年間5,500件にのぼる救急搬送を受け付けています。
医仁会武田総合病院におきましても設備・スタッフともに充実の体制を整えた救急医療センターやICU・CCUを備え、年間3,800件を超える救急患者を受け入れるなど、地域の救急医療の中核的な役割を果たしています。また両院ともに、国家試験後の医師の研修を行う「臨床研修指定病院」として、明日の救急医療を担う医師の育成にも力を入れています。
そのほかの病院でも救急医療という概念がまだ確立されていなかった時代から、武田病院の前身にあたる武田医院において、夜間診療に力をいれてきたというグループの伝統を貫き、強い使命感と責任感をもって救急医療に取り組んでおります。
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