武田病院グループ:保険・医療・福祉のトータルケアを提供する京都の病院

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たけだ通信 No.98 (6月発行)

武田病院グループ副理事長 武田道子

病院の評価

photo_fukurijicho.jpg【エッセー】
武田病院グループ 副理事長
康生会武田病院 名誉院長
社会福祉法人 青谷福祉会 理事長
 武田 道子

■病院の評価

最近は、病院の機能評価と云うことが行われるようになり、沢山の書類を作って、設備、機能、スタッフの状況等のチェックを受けて、いわゆる、よい病院の"おすみつき"を頂くようになりました。設備も充実され、病院もきれいになり、よいことではあります。しかし、真の病院の評価は患者さんからだと思います。

病院の評価は、その評判にあります。その約7割が"口コミ"によるものと云われて居ります。医療は返品は出来ません。場合によっては、命を落すこともあります。時代の流れは、患者さん中心の医療、患者さんの視点が重視されなければなりません。

患者さんから見れば、よい病院とは
 * わかりやすく説明してくれる
 * 適切な治療をしてくれる
 * 医師、受付の対応がやさしく親切である
 * 明るい環境である

長く待つなら、少しでもよい環境を、そして、よい医師なら待つことが出来ると患者さんは考えていると云うことです。
患者さんにとりましては、すごい高度技術や、設備もさることながら、"思いやり""親身になって説明してくれること"と云った、ちょっとした心遣いに感謝するものです。

病院に点数をつけるなら
 * 親切、丁寧、誠実な対応
 * 
優しさ、思いやりの心
 * 
わかりやすく説明してくれること

明るい環境で、少しでも暗い気持をやわらげることが出来るように医師や看護師、スタッフの患者さんに対する接し方が医療技術以前に、その医療機関の評価を決めることに連がっているのです。
否定的な意見としては
 * 説明がない
 * 
優しくない
 * 診察中に別のことをする医師
  基本的な検査をしない医師
 * 患者さんに対しての心配りがない
 * 清潔感がない

t-tsushin98.huku1.jpg明るく、患者さんを親身になって気遣う姿勢が、医療機関を好印象に導く第一歩であります。患者さんにとりましての評価は、その人間としての思いやり、あたたかさ、そして暗い気持を少しでも明るくしてくれることこそが、評価の基本であると思います。

よい評判を得るには、地味なことでもマンネリ化することなく、常に少しでも前進するように、心がけねばなりません。よい評判を得るには、長い年月の積み重ねが必要ですが、悪い評判は一日で生まれます。長年コツコツと築いて来たことが、一日でくずれてしまいます。

いつも患者さんに満足して頂けるように、努力して行くことが必要だと思います。

病院はサービス業であります。医療制度が目まぐるしく変化して行く中では、常に変化の先どりをして、早目に対処して行かねば、選択してもらえない時代です。

常に、現状にどっぷりとひたっているのではなく、よりよいサービスを探して行く必要があります。その為には、職員全体がしっかりとした知識と技術を持ち、それをPRして行く力がなければ、世間からとり残されてしまいます。職員が多忙をきわめる中だからこそ、一人一人の教育が大切だと思います。

自分を磨き、人の為になることをしようと努力することこそが大切だと思います。

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