武田病院グループ副理事長 武田道子
【エッセー】
武田病院グループ 副理事長
康生会武田病院 名誉院長
社会福祉法人 青谷福祉会 理事長
武田 道子
■つれづれに
桜花爛漫、天地万物が清新の気に満ちあふれる季節がやってまいりました。日本の象徴桜の花は、昼間と夜では全くその美しさが変わります。昼間はやさしく風になびいて居りますが、夜になりますとライトに照らされて、見る姿は濃艶です。
小さな花をつけた細枝が垂れ下がる糸桜は、うす紅色の濃淡が幾重にも重なり合って"紅すだれ"と云ったところでしょうか。
今年の冬は特にお寒い日が多く、寒のもどりが度々ありました。寒い冬の時を過ごした万物は、いっせいに跳ひはねているように感じます。"ハル"と云う言葉を聞くだけでも、心が浮きうきしてまいります。春と云う文字には不思議な文字力があるように感じられます。暦の上ではもう春も終わりに近づき、春から夏へと春色が褪せて爽快な夏の気が立ちはじめて居ります。
最近は田植えもはやくなり、もう生命の源、早苗を植えて居る風景をテレビでみました。
朝夕は風が冷たいと云って居りましても、街路樹の枝先には芽吹きが出番を待って居ります。
さて、現実にかえりますと、。消費税が8%になり、日常生活にも響いてまいりました。我々医療界は、相変わらずきびしい状態にあります。税金も物価も上がります。しかし、医療費は微妙に上がるように見せかけて、実際はマイナス改定となりました。
高齢化が進む中、医療費は多くなるのは当然です。
介護の世界では要支援では今迄と違って、殆ど支援は受けられなくなり、要介護3以上でなければ施設利用もむつかしくなりました。
こんな中でも私達のグループでは地域の先生方に信頼され、地元の皆さんに選ばれる医療、介護に務めてまいります。"ゆりかご"から"墓場"までのお世話をさせて頂ける幸せに感謝し、思いやりの心を大切に、人の手のぬくもりを感じていただけるような医療人でありたいと存じます。
常に前進し、後ずさりは絶対にしないように心掛けてまいります。でも時々は立ち止まり、後ろにさがって新鮮な目で物事を見るのも大切だと思って居ります。
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