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くすりのお話し

お薬との正しい付き合い方を理解していただくために、また、日々進化するお薬のことを知っていただくために、「くすりのお話し」をさせていただきます。

※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。

2011.11.01 インフルエンザの薬について/たけだ通信99号より

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精華町国民健康保険病院 薬局 科長 大久保 幸子


インフルエンザの薬には内服(のむ)、吸入、注射の3種類がでています。そのなかには1回だけで効果のあるものもあります。いろいろな薬のある中、それぞれの注意する点も異なっています。医療機関でだされたお薬をのむ上での気をつけていただきたいことがいくつかありますので、お話していきます。

まず、何よりも予防です。御家庭でできることを軽視しないことが大切です。「去年は風邪もひかなかったし、流行しなかったから今年も大丈夫だろう」と言われることが多いのですが、毎年インフルエンザウイルスはやってきます。手洗い、うがいはしっかりして頂きたいことのひとつです。冬の乾燥状態はインフルエンザウイルスにとってはとても都合の良い条件になります。人ごみの多いところへ出かけるときにはマスクをつけるなど、また、帰ったら先ほど言いましたようにすぐに手洗いとうがいをすることを習慣づけましょう。ウイルスは気道の粘膜で急激に増えていきます。


kenko.kusuri.1111_2.gif次にそれぞれのお薬についてお話します。

のむお薬は5日間続けてのむようにと出されることが多いです。お薬が出されたらすぐにのむようにしてください。普通はのんで2、3日たつと熱がだんだんさがり始めてきます。「熱がさがったからもうのむのをやめました」ということをよく聞きます。確かに熱もさがり、体もすこし楽になったらのむのをためらってしまうこともあるかもしれません。けれども、この段階ではインフルエンザウイルスはまだ体のなかにくすぶっていることが多いのです。こういう状態のままでほうって置くとウイルスが薬に対してだんだんと効かないように変異してしまう可能性があります。ウイルスをやっつけてしまうことが大切ですので、副作用がでないかぎりはきちんと最後までのみきるように心がけるようお願いします。

吸入のお薬は1回限りのものと5日間続けるものがあります。それぞれ吸入の操作は違いますが、吸う動作をきっちりすることが大切です。呼吸は普段は無意識にしていることなので、口で吸うということは意外と難しいことのようです。吸うつもりがうっかりして吸い口におもいきり息をふきかけてしまった、ということもあります。
熱がでて、体もだるい状態では特にそうです。「息をはいて~、吸って~、はいて~~、いちにのさん、で吸って~」と意識して吸う動作をしてください。また、小さいお子さんには必ず保護者の方が一緒について手助けしてあげてください。吸うことを「ジュースをストローでのむようにスウ~ッと吸ってね」といってあげるとわかりやすいかもしれません。

吸入のお薬は正しい操作方法で吸入して初めて効果がでるものです。操作方法の説明書はお薬に付いていますが、遠慮なく医療機関のスタッフにお尋ねください。特に1回限りのお薬は失敗しないためにも、一度聞いてから説明書を読むほうがわかりやすいと思います。

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